Prediction of inflow direction at large opening of cross ventilated Apartment building

H Kotani, T Yamanaka - Journal of Environmental Engineering …, 2006 - jstage.jst.go.jp
Journal of Environmental Engineering (Transactions of AIJ), 2006jstage.jst.go.jp
はじめに 建物の通風量予測に関しては, 古くから日本の研究者によって研究がなされ,
また近年では IEA-ECBCS Annex 35 の研究グループにより, 精力的に研究が行われている.
一般に大開口での通風時に, 室全体の圧力損失係数 ξ は, 開口単一の圧力損失係数 ζ
よりも小さくなり, ζ に基づく通常の流量係数 (C_D) 値を用いた通風量計算は通風量を過小評価する
. これが圧力損失係数に関する研究が対象としている 1 点目である, 速度圧が解消しない事による
圧力損失係数の減少に関する問題であり, これは古くから石原が 「干渉係数」 として扱ったことで知 …
抄録
1. はじめに 建物の通風量予測に関しては, 古くから日本の研究者によって研究がなされ, また近年では IEA-ECBCS Annex 35 の研究グループにより, 精力的に研究が行われている. 一般に大開口での通風時に, 室全体の圧力損失係数 ξ は, 開口単一の圧力損失係数 ζ よりも小さくなり, ζ に基づく通常の流量係数 (C_D) 値を用いた通風量計算は通風量を過小評価する. これが圧力損失係数に関する研究が対象としている 1 点目である, 速度圧が解消しない事による圧力損失係数の減少に関する問題であり, これは古くから石原が 「干渉係数」 として扱ったことで知られる. 2 点目は, 圧力損失係数 (流量係数) が開口における流入角の増大によって増加 (流量係数は減少) する問題であり, これは逆に通風量を過大評価する. これも石原により古くから知られている. これら 2 点の問題は多くの研究者によって指摘され, 詳細なレビューも倉渕・大場により行われている. しかしながら, 現時点で簡易かつ合理的な通風量予測法は確立されているとは言い難く, 本研究はその提案を行うものである. 同様の考え方に, 倉渕らが提案する 「局所相似モデル」 があるが, これは圧力をベースとした記述であり, 本研究はより簡易で分かりやすい予測法を提案するものである. 本研究は, これまで筆者らが集合住宅の形状を持つ建物を主対象として行ってきた, 室全体の圧力損失係数, 風圧係数, 壁面近傍流の予測法と組み合わせることにより, 今後, 通風量予測法の確立を目指すものであるが, 本論は, それらを入力した予測法の根幹をなす流入角予測法自体の提案と精度検証を行うものである. 2. 流入角と通風量の同時予測法 図 2, 図 3 に示す通り, 筆者らがこれまでの研究により得た流入角と室全体の圧力損失係数 ξ に関する回帰式 (図 6. これは, 図 4, 図 5, 表 1 に示すチャンバー法により得たものである) を用いて, 流入角と通風量を収束計算により予測する手法を提案する. 本手法の新たなるコンセプトは, 開口が閉じた状態で開口前面で壁面に沿って流れる気流 (壁面近傍流) の風速と, 推定された流入角度から回帰式を用いて得られる圧力損失係数 ξ と風圧係数差を用いて換気の式で算出される開口に垂直な成分風速の, 2 つの風速成分のベクトル合成を用いることにある. この手法は収束計算を用いるものの比較的簡易で, 実用に供することを目的としており, また壁面近傍流という理解しやすい現象を用いることに特徴がある. 3. 風洞実験 開口を持つ室を 9 箇所に配置できる 3 階建集合住宅を想定した建物模型 (図 7, 図 8) を用いて, 1/5 ベき乗則の接地境界層内での風洞実験 (図 9, 図 10) により, 本手法の妥当性を検証する. 室の配置と外部風向を変化することにより開口で種々の流入角を得る. 壁面近傍流は, 開口を閉じた状態で開口位置前面 5mm で熱線風速計により測定した (図 11). なお, 予備実験により, 建物の剥離域にならない限り, 測定点は壁面境界層の外に位置していることを確認している. 風圧係数は, 開口を閉じた状態で, 開口が位置する壁面内での 4 点の測定値の平均値を用いた (図 11). 流入開口での流入角は, スプリットフィルムプローブを有する熱膜風速計により測定した. 本プローブは風速と風向を同時測定できるものの, 図 12 に示す開口の法線方向のベクトルを算出するためには, 水平成分と鉛直成分の 2 成分を測定する必要があるため, 図 13 に示す通り, 2 通りのプローブのアプローチを行った. 図 14 に示す通り, 風向の測定精度は±60 を超えた場合に低下が見られ, 風速によっては風向が測定不能となる場合もある. 4. 壁面近傍流の風速および風圧係数 図 15 に, 壁面近傍流の風速測定結果を示す. 多くの室位置において, 外部風向の増加は風速の増加を招き, これは建物よどみ点からの距離が遠くなるに従い, 壁面近傍流が発達・加速することから説明できる. 外部風向が 80 の場合, 測定点が建物側壁での剥離域に入るために, 風速は低下する. 図 16 に室の風上側と風下側の開口位置での風圧係数差を示す. 図 15 に示した壁面近傍流の傾向と逆の傾向が見られる. これは, 壁面に沿った流れにおいて, ベルヌーイの定理が成立しているであろう事から説明できる. これら壁面近傍流の風速と風圧係数差は本予測手法での入力となるものである. 5. 開口における流入角 図 14, 図 15 に, 開口が開いた状態での流入ベクトルの測定結果を示す …
jstage.jst.go.jp
以上显示的是最相近的搜索结果。 查看全部搜索结果