アレニウス式を用いた抗がん剤調製後の安定予測

小野尚志, 千葉薫, 須野学, 山下恭範, 小枝正吉… - 医療薬学, 2007 - jstage.jst.go.jp
小野尚志, 千葉薫, 須野学, 山下恭範, 小枝正吉, 山田武宏, 大滝康一, 粟屋敏雄, 原千恵子…
医療薬学, 2007jstage.jst.go.jp
日毎に調製している. 年末・休日分の混合調製を行うに当たって, 混合あるいは溶解した注射剤の
安定性および保管条件が問題となった. しかし, このような注射剤の調製を行う上で,
重要となる混合・溶解された薬剤の安定性に関しての情報は少ない. 特に, 抗がん剤には短時間で
分解が進行するものもあり, そのためには溶解後の安定性を把握する必要があった. しかし,
それぞれの医療機関において, 実験的にさまざまな条件下で溶解後の薬剤の安定性を求めることに
は, 多大な労力と費用を要する. そこで, 文献等から得た安定性に関するデータを利用して …
日毎に調製している. 年末・休日分の混合調製を行うに当たって, 混合あるいは溶解した注射剤の安定性および保管条件が問題となった. しかし, このような注射剤の調製を行う上で, 重要となる混合・溶解された薬剤の安定性に関しての情報は少ない. 特に, 抗がん剤には短時間で分解が進行するものもあり, そのためには溶解後の安定性を把握する必要があった. しかし, それぞれの医療機関において, 実験的にさまざまな条件下で溶解後の薬剤の安定性を求めることには, 多大な労力と費用を要する. そこで, 文献等から得た安定性に関するデータを利用して, 旭川医大病院採用の 43 種の抗がん剤の溶解後の分解・消失における擬一次反応速度定数とアレニウス式を算出することによって溶解後の安定性の予測を行い, 日常業務に用いている.
jstage.jst.go.jp